採用代行を検討されている企業、もしくはすでに利用中の企業が増えている印象です。
当社と商談して頂ける企業においても、以前と比べて、同時に複数のRPO・採用代行系サービスの企業(以下、採用代行会社)と商談され、比較検討されることが増えています。
採用業務に手が回らないとか、採用が上手く行かない、といった企業が増えているのでしょうか?
もしくは、採用代行というサービスの認知度が上がり、次の一手の検討材料に入るようになってきた、ということでしょうか?
採用代行サービスを提供する企業も増えていますし、たくさんの会社から営業攻勢を受けているのかもしれませんね。
ただ、ここで気になる点がありまして、タイトルにも書いたように、商談・検討される際に、“事業許可”を持っている採用代行会社を検討・利用されるほうが良いし、重要ですよと言いたい。
以前の「採用代行サービスを提供する会社に、資格や免許は必要か?」のブログ記事でも書きましたが、すべての採用代行会社側に事業許可が必要なわけではありません。
事業許可を持っていない会社が、「募集委託や職業紹介に該当しない内容であれば、事業許可は関係ないので問題ありません!」と説明している傾向もあるようですし、利用企業側からも、何かしらの法令や規制等に該当しない業務をアウトソースされているのであれば問題ありません。
ただ、実際に適正に採用代行を運用し、提供しようと日々努めている立場からすると、現実の採用現場で起こる事象への対応や、日々の一つ一つの業務を、“事業許可とは無関係な内容に切り分けて運用する”ことは非常に難しいのです…。
それは、『法的に切り分けてみる』だけで良いのであれば、「これはOK、これはNG」と理屈上で切り分けることは可能なのですが、一連の流れで進んでいく実際の採用業務を、円滑に前進させようとすると…。
まず無理でしょうね。
少し話は逸れますが、ちょっと前に、『退職代行』というサービスで事件があり、世間を騒がせたことを覚えていますでしょうか?
『採用代行』と『退職代行』では、同じ代行という言葉が付きますが、『採用代行』は人財を採用したい企業向けに提供されているサービスで、『退職代行』は退職したい労働者向けに提供されているサービスといった違いがあります。
また、退職代行には『弁護士法(非弁行為)』が関係してくるようです。何やら、採用代行には『職業安定法(委託募集)』が関係してくるのと同じですね。
「それを行うには、資格・免許、事業許可等が必要ですよ。また、法的な観点で、どこまでならやってもOKだけど、ここからはNGですよ」なんて内容は、その分野を詳しく知っている人なら切り分けられるかもしれませんが、利用者側では、そんな細かなことまで知らない人のほうが圧倒的に多いです。
皆さまは、採用代行を利用される際に、関係法令の観点から切り分けて依頼することが可能でしょうか?
もう一言加えるなら、そんな法的な切り分けだとかの細かなことまで考えなければいけないのであれば、「なんかややこしそうだし、そのサービスを利用するの面倒だな…。止めとこうか。」となりませんか?
“法的に切り分けること”がやりたいのではなく、“良い人財を採用できること”が重要なのであって、皆さんが望まれていることではないでしょうか?
もし貴社が、「事業免許がどうだとか、法的な切り分けとか細かいことはどうでも良いよ~」というのであれば問題ないかもしれませんが、そうは簡単に言ってられない以下のような事項があるのはご存じでしょうか?
2020年3月に職業安定法が改正されていて、一定の労働関係法令に違反した求人者の求人は、ハローワークや職業紹介事業者(エージェント)、大学や特定地方公共団体等に受け付けてもらえません。「求人を出したい。良い人を紹介して欲しい。」と依頼しても、求人を受け付けてもらえなくなっています。
例えば貴社が高卒採用しているのであれば、ハローワークに高卒採用の求人申込み手続きをされていると思いますが、それを受け付けてもらえなくなります。これは非常に困る…。
こちらの厚生労働省発信の資料ですね。
ハローワークでは、労働関係法令違反があった事業所の新卒求人は受け付けません!
詳細は、下記の法改正資料をご参照ください。
あら、職業安定法の第36条:委託募集も対象になっていますね。
職業紹介における求人の不受理【職業安定法の改正】
ほとんどの企業では、「求める人財を獲得したい。そのための手段として〇〇というサービスを検討・利用したい。もちろん、そのサービスの内容や提供者が法的にグレーでもなく、ややこしいこともなく、適正である前提で。」だと思います。
であれば、「採用代行を依頼する時、どこまでならやってもOKだけど、ここからはNG」なんて心配をしなくて済む、“キチンと事業許可を取得している会社”を利用するほうが安心ではないでしょうか?
そもそも、『人の雇用、労働に第三者が介入する行為』には、国から一定の制限が設けられています。
それは、「採用代行サービスを提供する会社に、資格や免許は必要か?」のブログ記事の最後にも書きましたが、過去に人身売買等の苦い歴史の過ちがあったからです。
皆さまが採用代行を検討されている、もしくはすでに利用中の場合、
「おたくは、事業許可を持っていたっけ?」
と、今一度確認されてみてはいかがでしょうか?
そして、もし持っていなければ、
「なぜに、おたくは事業許可を取得しないの?」
「なぜに、取得せずにやっているの?」
と、その理由を確認されてみても良いかもしれませんね。
