ますます、『相手のココロを動かす攻め』が重要になってきた

当社への高い応募意欲や、やる気を持つ人財を採用したい!
良い人財を採用できる手段はないか?

と、求人広告やエージェント、スカウトサービス等のいろんな手段を使われたり、新しい手段や依頼先を探されることはありませんか?ところが、いろんな手段を使ってはみるものの、そういう人財からの応募がたくさんあるわけでもなく、どうにも苦戦してしまう。

特に、こちらから直接攻める必要があるスカウトサービスの場合、「送ったスカウトメッセージに返信はあったけど、まずは話を聞いてみたい(カジュアル面談希望)と言われた」という状況も多いのではないでしょうか?「まずは話を聞いてみてから、応募するかどうか含めて考えます。」という反応ですね。自社に対して一定の興味は持ってくれたようだけど、まだ『応募する』というアクションを実行するまでは気持ちが高まっていない、と。

たまにある話なのですが、採用担当者や募集部門の人から「スカウトサービスからの応募者は、当社への意欲があまり高くない」とか「そっちが声をかけてきたんでしょ的な雰囲気というか、高飛車的な態度の人がいる」と言われることがあります。

まず前提としてですが、企業側から声をかけているわけですから、声をかけられた相手からしたら当然の反応でもあります。一方の採用担当者や募集部門の人からしたら、自社にマッチする応募者かどうかを見極めるためにも、自社への高い興味や意欲を持っているかは重要な要素ですので、「こちらから声をかけたかもしれないが、当社に興味があるから反応(応募)したんでしょ?」となる気持ちもわかります。

これは相手の反応に対する企業側のとらえ方にズレがあるのですが、カジュアル面談希望者は「まだ応募したい(応募してみよう)という気持ちにまで高まってはいないけど、その企業や求人に対して一定の興味を持った」という一歩前進な状態なワケで、そのカジュアル面談次第では、応募してくれる可能性があるのです。

これに対して、現在多くの企業の主の採用手段である、求人広告やエージェント経由の応募者は、すでにこの「応募したい(応募してみよう)!」の気持ちになってくれた人だと言い換えられます。だから、自分で求人広告の応募ボタンを押したし、エージェントに「その求人に応募するので進めてほしい」と伝えて応募してくれたと。

スカウトメッセージに反応してくれたからと言っても、それがイコール従来までの採用手段の『応募』や『あなたの会社に興味津々です!』という反応や温度感とは少し状況が異なります。

表現は適切ではないかもしれませんが、スカウトとはこちらから目の前の人に声をかけていくナンパと同じであって、相手の反応はそれぞれ異なるので、その相手の反応がどのような位置付けなのかから、自分たちで判断して対処する必要が出てきちゃいます。

そうなると、スカウトサービスよりも求人広告やエージェントへ依頼したほうが楽だなというか、「意欲ある人財から応募があるじゃないか!」となる気持ちも理解できますが、自分たちから直接アプローチした、攻めたことで得られた求職者側のダイレクトな反応は貴重な財産であり、タレントプールにもなるわけです。

ここで気を付けたいのが、スカウトサービスなのかエージェント経由なのかのいずれの手段であっても同じなのですが、たとえ応募してくれた以降でも、安心してはいけません。「面接で詳しく話を聞いてみて、違うと思ったら辞退しよう」といったような状態の応募者は多く存在します。

応募してくれたからとか面接の場だからといっても、企業側は『選考する』というスタンスやアクションだけだと辞退されてしまう可能性も大いに残っていますので、どの段階であっても、継続的に自社への興味や意欲を高めていくスタンスとアクションは必要です。

目の前の人財に「興味がある」と立ち止まってもらい、次に「応募したい(応募してみよう)!」となってもらい、最後には「入社したい!」とまで気持ちが高まってもらえないと、自社がその人財を「採用したい!」となった場合でも、片思いで終わってしまいます。切ない…。

ますます、相手のココロを動かす攻めが重要になってきました。