「求人を出しているのに、応募が来ない…」
「応募はあっても、求める人財ではない…」
人財採用に悩む経営者や人事担当者から、こんなお声をよく聞きます。
前回は、採用活動における初期のズレポイント、「求人票というラブレターの届け方がズレている」についてお伝えしました。
では今回は、「届け方は合っていて、採用したい人財の目にも届いているはずなのに、なぜか応募してもらえない…」というケースを掘り下げていきます。
先に書いておくと、第1回から今回の第3回までのズレを解消できたら、ほとんどの企業で、求める人財からの応募が来るようになります!言い切ってしまって良いのか?本当に大丈夫なのか…?ま、事実ですから。
このズレの場合、原因はズバリこれです。
「求人票の内容が、求職者の求めている内容とズレている!」
ラブレターは届いた。でも読んだ相手は「ん?なんか違うな」と思って、返事をしなかった。悲しいかな『あんたに興味がない』と言われている状態です…。
求職者が求人票を見た場合、「どのような企業で、給与・勤務地・仕事内容・勤務時間・休日等の労働条件はどんな感じなのか?」と、どこまで読んでくれたかは置いておいて、ざっと確認します。皆さんも同じ立場なら確認するはずです。
その条件が、自分の希望条件とどれほどマッチしているかという条件マッチングの視点は非常に大切なのですが、もうひとつ、求職者が気にしていて、無意識に自分自身へ問いかけていることがあります。それは、こんな問いかけです。
「この会社に行ったら、今の自分の悩みや不満は解消されるのだろうか?」
求職者が転職を考えるとき、その背景には必ず「今の職場への何らかの不満や物足りなさ」があります。
「給与が上がらない」
「やりたい仕事ができない」
「将来性が見えない」
「職場の人間関係がしんどい」
「残業が多くてプライベートの時間がない」
「転勤が多くて、落ち着いた生活ができない」 等々
こういった不満をきっかけに転職を考え始めた人財が、多くの求人票を見ながら
「この会社なら、今の悩みが解消されるかも」
「ここに行けば、自分が求めているものが得られるかも」
と感じて、「この求人ちょっと興味あるかも」のレベルから、さらには「この求人へ応募しよう!」という気持ちにまで高まって初めて『応募』という行動を取ってくれるのです。労働条件だけではなく、自分のこの感情も解決できそうなのか、満たせそうなのか?も必要となるのです。
ところが、多くの企業の求人票を見ると、「自社がどんな会社で、どんな人財を求めているか」は書いてあっても、「入社するとあなたにとってどんな良いことがあるか」が書かれていないことが非常に多いのです。
・〇〇の経験が3年以上ある方
・マネジメント経験のある方
・明るくコミュニケーション能力の高い方
・チームワークを大切にできる方
ラブレターの中身を読むと、『あなたに求めたいコト』だけが何個も書かれているようなものですが、これを受け取り、読んだ相手はどう思うでしょうか?
求人企業側の”あなたに求めたいコト、欲しい人財条件の発表”は伝わっても、「なぜ私を選んだほうが良いのか、この会社を選ぶべきか」という求職者への価値提案がない求人が大半なのです。
そりゃ~、「求人を出しているのに、応募が来ない…」とか、「応募はあっても、求める人財ではない…」になりますわ。
採用活動は、企業が一方的に「こういう人を採用します」と宣言する場ではありません。求職者に「ここで働きたい」と選んでもらう活動です。ズバリ言えば、採用活動はマーケティングそのものです。
求職者の「なぜこの会社を選ぶべきか」という問いに、自社の求人は答えられているか?
「あなたが求めているものを、自分たちは持っているぞ!」を、どうやって伝えるか?
この発想を持っているかどうかが、求職者とのズレ解消の一歩となり、採用活動の質を、そして採用活動の結果を大きく変えます。
次回は、「興味は持ってもらえたが、最終的に選んでもらえない」というケースで、応募・面接まで来てくれたのに辞退されてしまう状況について掘り下げていきます。
