ハローワークに求人を出しても採用に結びつかない、というのは本当なのか?

近年の報道で、ハローワークに求人を出しても採用に結びつかない(ハローワークの求人の約9割は決まっていない)というのを目にしたことはないでしょうか?

それは本当なんでしょうか?

こちらのシリーズ記事でもハローワーク経由の就職決定状況について書きましたが、たしかに、ハローワークに求人を出しても応募がないとか、良い人財を採用できないという声を聴くことはあります。民間の就職サービスが充実してきたこともあり、ハローワーク利用者も減っている等の原因もあるようです。

では、ハローワークに求人を出しても、本当に採用できないのでしょうか?


ここに、一つの事実があります。

当社が採用をご支援した事例ですが、人口が7万7千人ほどのいわゆる地方にある生産工場にて、2年間で150名の採用を実現しました。製造職や品質関連職を中心に、生産技術、生産管理等の工場で必要となるいくつかの職種で、計150名です!

しかも、そのうちの半数以上(6割近く)がハローワーク経由の採用なのです。

「うちの地域は特別だから」
「うちの会社は特殊だから」

と、自分のところだけは他社とちょっと違うんだよ、と言われる担当者は非常に多いですが、本当にそうでしょうか?

こちらの工場に行こうと思えば、在来線の特急電車に乗って約2時間は必要な距離。新幹線の駅なんて近くにありませんし、そもそも新幹線が走る地域圏でもありません。隣町に行こうと思えば車で30分以上はかかり、車がないと生活は不便です。さらには冬になると雪が積もる山間部の盆地型の町であり、太平洋側よりも日本海側に出る方が早い地域でした。

ちなみに、人口が10万人未満の自治体は、全国に1741ある基礎自治体のうち8割以上を占めるそうです。何も特殊な地域ではなく、一部の巨大都市圏を除いた日本の地域はどこもみな同じ状況なのです。皆さんの会社の工場や研究所も、そんな地方と呼ばれる地域にあって、採用に苦戦されることは多いのではないでしょうか?

本当に、ハローワークに求人を出しても採用に結びつかないのでしょうか?
ハローワークへの求人票の出し方なのか、利用方法なのかに、改善の余地があるのかもしれません。