人を採用するという選択肢だけなのか?

人口が増え、働き手がどんどんと増えていた昭和の時代とは異なり、人口は減り、働き手もどんどん減っていくという、逆回転の外部環境に世の中が変わっていますので、今以上に人を採用することが難しくなっていきます。

これまで人がやっていた仕事だからと、本当に人がやらなければいけないのでしょうか?
以前にも増して、自社で雇用する人が行うのか?を問う必要があるという話です。

まずは以下の図を見て頂きたいのですが、それぞれの従業員が現在担当している業務や、やってもらおうと予定している業務のことを「対象業務」と呼ぶことにします。重要な点は、「人」ではなく「業務」から考えるということです。

その対象業務に紐づけた4つの項目のうち、まずは「業務の削減」から説明していきます。まず自問して頂きたいのは、「その対象業務は、本当にやらなければいけないか?」です。

「は?何言ってんだ?これまでやってきたんだから、やらなきゃいけないだろう!」となりそうなものですが、過去からの慣習で続けている場合や、上司に報告しなければいけないからといった理由から、特に疑問を持つことなくずっとやっている、やろうとしている業務は結構あるのです。当初は、何かしらの目的を実現するためにその業務をやることになったはずなのですが、その対象業務をやっている本人や上司すらも、そもそもの目的を失念しているとか、場合によってはすでに目的自体が消滅しているなんてこともあります。

じゃ、やらなくても問題ないのでは?

全ての業務をやらなくて良いとはならなくても、「削減できる業務はないか?本当に削減することは不可能なのか?」と考えてみる必要はあって、もし一部の業務でも削減することができたら、各従業員の負担が減るかもしれません。新しい人を採用しようと考えていた場合、採用しなくて済むことにもなるかもしれず、採用にかける時間、費用、労力も削減できます。

続いて、「業務のDX化」について。

どうしても削減することができない業務だとしたら、次に検討するのは、対象業務を遂行するための所要時間や費用やらの複合要因も含めて考えて、人がやらなければいけない、もしくはやったほうが労働生産性は高いのか?です。「それ、機械の方が良くねぇ?」と、ロボットやAI等による解決を模索する企業は増えていますが、現代版ラッダイト運動が起きたりして?

まずは不要な業務はないかどうかが先で、不要な業務があれば即削減で、これも一種のコストダウン策です。その次に、対象業務の「DX化」なのか、「内製化」や「外注化」等のどれが良いのかの選択です。

今回の記事から、自社の事業を推進するために、人を採用するという手段以外も含めて数回に分けて書いていくシリーズですが、一気に書ける量ではないので、今日はこの2項目までということで。次回は人を採用しようとなった場合について触れてみます。

ばいばいき~ん。