求職者の活動を転職活動と呼び、「次はこんな会社で働きたい、こんな仕事がしたい、これくらいの給与が欲しい」等の条件を求めて自身の希望がかないそうな求人へ応募します。一方の求人を出している企業側の活動を採用活動と呼び、「こういう経験があって、この仕事ができる人を、このくらいの給与で採用したい」等の条件を掲げて、その条件を満たした人を採用したいと選考します。
この応募者側と採用する側の条件が一致したら採用となり、一致しなければ採用とならないのですが、この転職活動と採用活動の言葉や視点の違いを理解しているかどうかは、合否にも大きく影響しているという話をします。
当社の選考プロセスでは、まず最初に、応募時に提出頂く履歴書と職務経歴書に書かれている、皆さんのこれまでの経歴・実績を注意深く拝見して、一次面接を実施するかどうかの最初の合否を判断しています。
応募書類のどのような内容を見ているかについて一部分だけ公開しますと、履歴書であれば、学校を卒業後にどのような職歴を経てきたかを時系列で確認しています。できれば和暦よりも西暦で書いて頂けた方がわかりやすく、「昭和〇年~平成〇年」とか「平成〇年~令和〇年」だとわかりにくく、結局は西暦早見表を用いて読んでいたりなのです…。
そして、もう一つの職務経歴書であれば、『あなた自身に任された役割や業務、設定目標等に対して、どのように考動して、どのような実績を残してきたか』を読ませて頂いています。
履歴書と職務経歴書というのは、『自分自身のこれまでの経歴をアピールする書類』なので、まずはこの履歴書と職務経歴書の2点セットで提出されているかどうかは、当社だけでなく多くの企業の採用現場では、第一歩目の初歩的な判断材料となっています。
次に、『キャリア』という言葉の語源は、『馬車が通った後に残る車輪の軌跡』から来ていて、そこから転じて、その人がこれまで歩んできた職業人生のことを表す言葉として使われています。また、これからどのようなキャリア(軌跡)を築いていきたいか、キャリアアップさせたいか、のように未来へ向かう話が出てくることもありますね。特に職務経歴書においては、「これまでの仕事において、どのような役割を担い、どう考動してきたか。その結果としてどんな実績を残してきたか?」といったこれまでのキャリア(軌跡)について書かれた中身・内容は、非常に重要な判断材料となってきます。
せっかくご応募頂いても、応募書類が提出されていないとか、それらの内容が応募書類に書かれていないと、採用選考する側としては、これから仲間として一緒に果実を得ていける人なのかどうかがイメージできないのです。
もう少し参考に付け加えるとしたら、企業向けブログのこちらの記事『求める人財と、現実の応募者との差』で書いたように、採用する側というのはこういう想いや考えを持って採用しているのです。だから、新卒採用ではなく『キャリア採用』と言うのですね。
当社の事業は、良い人財を採用したい企業がお客様であり、その企業の立場に立って、お客様が求める人財の確保と定着をご支援しています。そして入社後には、あなた自身が採用選考する側の仕事(採用活動)をすることになります。
応募書類を見る相手側の目線(採用側の視点)を持っているかどうか。お客様の採用活動を一緒にやれる人かどうかを、応募書類時の判断材料の一つとしています。
当社がお客様に提供している仕事は、そういう仕事なんですねー。
