当社の評価制度は、以下の3つを評価対象としています。
①:皆で分け合うための果実を、どのくらい得ることができたか?
②:その果実を得るために、どのくらい顧客に貢献したか?
③:①と②を実現するために、どのくらい考動したか?
特に、前回の記事でこの③の考動評価について説明しましたが、今回は、具体的に当社ではどのような考動が求められるか、目指しているかについて書きます。
まず、③では『最善の結果を出すため(①と②を実現するため)に何をするか、考えながら動くこと』が求められていて、その結果を評価しているという話でした。そのためには、自分自身の限られた時間や工数(労力)を何に集中させているか?がポイントになってきます。
ここで少し、“自分自身の限られた時間や工数”について触れます。
1日は24時間で、誰しもが同じであり平等です。「私だけ1日48時間!」なんてことはなく(もし自分だけ1日が48時間だったら、他人の2倍以上の速度で老けていくのでしょうか?)、しかも時間は無限に続くように見えても、人にとっての1日という時間は有限ということになるわけですね。で、この24時間を睡眠や食事、仕事や遊び等に割り振っていると。
ところが、時間の使い方には人それぞれに違いがあって、仮にAさんとBさんの仕事に割り当てている時間が同じ1日8時間だったとしても、時間の使い方(考動内容)は異なり、それが結果の違いにつながっていくのです。
ここでまず重要な点は、時間は限られている(有限)ことです。
次に、時間の使い方についてです。
相手からの要求でやらなければならないコトや、自分のやりたいコトは色々あるでしょうが、限られた時間の中で実施できることにも限界があります。何をやるかと何からやるか、といった話ですが、その前提には『最善の結果を出すため(①と②を実現するため)に』があって、そのために、限られた時間の中で『何をやるか、何からやるか』と続くのです。もし前提が異なれば、その後に続くアクションも変わります。
ここで重要な点は、自分自身の限られた時間の中で、これまた自分の工数を何に集中させるか?ということです。反対の言い方をすると、『最善の結果を出すため(①と②を実現するため)』には、不要なコトや効果が低いコトに自分自身の時間と工数を割いている状態では、良い結果はなかなか出ないということです。
以下の例が参考になるかどうかは人によりますが、例えば営業職の場合の時間の使い方についてです。
営業職の場合、『自社の製品やサービスで貢献できる困り事』を持った相手を探すことから始まり(見込先開拓)、困っている相手に解決策を提案したり(商談)と、最善の結果を出すために日々営業活動に取り組んでいると思われます。
では、相手とのアポイントの時間は何時に設定することが多いでしょうか?
え?そんなことはあまり意識していない?
ここでちょっとした工夫ですが、9時~18時で勤務する場合で、アポイントを9時や11時等の奇数時間に設定する場合と、10時等の偶数時間に設定する場合を考えてみてください。商談時間は1時間とし、前後のアポイントまでの間は移動時間や何かしらのバッファ等としておいてください。
奇数時間で設定する場合は、『9時、11時、13時、15時、17時』と最大5回の商談を設定できる可能性があります。一方の偶数時間で設定する場合は、『10時、14時、16時』と最大3回の商談を設定できる可能性があります。
あくまで理屈上の話であって、現実は相手の事情など多くの変数があるのでこの通りに行くとは限りませんが、このような時間の使い方(意識や工夫)の違いが考動量の違いとなり、その後の結果に大きく影響するのですが、そのことに気が付いていない、考えたことがない、教わったことがない人は多いのです。さらには、知ったとしても、実際に自分の考動を変える人はさらに少ないのです。もったいない…。
どのような考動を取るかの質と、それをどれだけの量こなすか(質×量)で結果は変わってきますので、当社では最善の結果を出すためにどのような考動をするか、を重視しています。それは、「これでは上手くいかないし、変えなければ!」と、今の自分自身のこれまでの考動を自らで変化させることから始まりますし、時には上司や周囲から指摘されることもあるのです。「もっと良くなって欲しいから、こう変えてみない?そろそろ変えようよ~!変わってよー!!」と。
自分自身で、自分たちの手で今よりもっと良くしていくために、自分自身を変化させていく。
